April 24, 2023, 4:26 a.m. | Chainalysis Team

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2023年4月24日、米国財務省外国資産管理局(Office of Foreign Assets Control :OFAC)は、大量破壊兵器やミサイルへの資金供与とみられる北朝鮮の暗号資産マネーロンダリングに関与し、中国で活動していた3名を経済制裁の対象に指定しました。制裁対象となった3名のうち、制裁対象リストに暗号資産アドレスが含まれるのは2名です。また、米国法務省(Department of Justice: DOJ)は、そのうちの1名を同日公開された訴状にて起訴しました。 本ブログ記事では、3名の被疑者と制裁措置の詳細について説明し、北朝鮮による暗号資産のマネーロンダリングのプロセスについての新たな情報を取り上げます。 告訴及び制裁措置の対象となったのは何者か? OFACによって経済制裁の対象となったのは、Wu Huihui(Wu)、Cheng Hung Man(Cheng)、Sim Hyon Sop(Sim)の3名です。このうち、Simはマネーロンダリングの疑いで、DOJに起訴されています。 Wuは、中国で活動する暗号資産OTC(相対取引)トレーダーであり、北朝鮮のサイバー犯罪組織であるLazarus Groupと活動する北朝鮮のアクターのために、窃取された数百万ドル相当の暗号資産を法定通貨に換えていました。 Chengは、香港で活動するOTCトレーダーで、Wuの活動に直接協力していました。ダミー会社を使い、ChengとWuは、北朝鮮が米国の経済制裁をかいくぐり、暗号資産(その多くはハッキングで盗難されたもの)を法定通貨に換えるのを支援しました。 Simは、既にOFACの制裁対象となっていた、Korea Kwangson Banking Corp(KKBC)に協力し、北朝鮮の兵器開発や資材購入のためのマネーロンダリングを企てました。OFACによると、Simは数千万ドル相当の暗号資産をKKBCの一員として受け取っており、その資金の多くは、米国を含む海外で不正に活動する北朝鮮のIT労働者から集められたものとみられています。このようなIT労働者は、偽造の個人情報を使い、テクノロジーや暗号資産の業界仕事に応募・勤務し、給与の支払い手段として暗号資産を要求していました。北朝鮮のIT労働者を介した外国所得の獲得は、以前から米国政府の勧告により指摘されていました。 SimはWuやChengを含むOTCトレーダー達と協業し、北朝鮮のIT労働者から給料を受け取り、WuとChengが管理するダミー会社にそれを送金し、北朝鮮の資材購入に充てるために、暗号資産を法定通貨に変換したと報告されています。 ミキサーを利用したマネーロンダリング [...]


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